多文化国家に暮らすということ
海外に出て慣れ始めた事の1つに宗教があります。
もちろん日本にもあらゆる宗教があり、信仰している人には日常に欠かせないものです。
私の場合は、日本で宗教を身近に感じることそこまでありませんでした。
(中学生という時期もあったと思います)
『でも日本人はいただきますって言うじゃない』
『お正月には着物を着てお寺に行くんでしょ?』
日本での経験を話すと外国の人からはこう返されます。
多文化が共存している国は宗教も同じくらい日常的にあります。
中でも、私が暮らしていたオーストラリアではありとあらゆる宗教の信仰者に出会いました。
街を歩くと
アバヤを着て買い物をする女性
キッパーを被りカフェで談笑する男性
リュックを握りしめ散歩するターバンを被った青年
日常生活に溶け込む宗教の一部分は、私にはとても刺激的でした。
寺院やモスクがあり、ウクライナ正教会のある街のすぐ隣にはロシア正教会がある街があったり、都市の中に凝縮された小さい世界のような日常が様々な宗教と共存していました。
生活の中にも宗教はありました。
オーナーがユダヤ教徒なので、オーストラリアとユダヤ教の祝祭日も休めるイギリスの友人が羨ましかったですし、
旧正月を祝いに国へ帰る中国の友人を見ると、日本のお正月が懐かくなりました。
とても不思議な感覚です。
多文化で多くの宗教が日常にあるので、
ラマダーンの時期には、断食をするイスラム教徒の同僚に気を使い、目の前での飲食を控えるなど宗教への理解も溶け込んでいます。
宗教上の理由から食事制限がある学生も多く、オーストラリアに給食がないのもこれが理由でだそうです。
最近では、ビーガンやグルテンフリーなどの食事形態を好む人もいますよね。
日本を旅行するビーガンの友人達は日本での食事に毎回苦労していたりしますが、日本も前に比べ食事が選びやすくなったと聞き多様性を感じています。
宗教と日常
日本での『いただきます』の習慣は神教の教えであるとか戦時中の教育であるとか諸説ありオリジナルは定かではないそうです。
私たちはお正月にはお寺や神社に行って新年を祝ったり、祈願をしに行ったりしますし、キリスト教由来のクリスマスも日本風に祝います。
行事ごとに様々な宗教が入り混じる日本の宗教観はとても不思議だとよく言われます。
多くの宗教が日常的にあるオーストラリアも私にとっては不思議で刺激的でした。
日本でも外国の人が増えてきています。
多文化共生には相手を知り理解を示すことが大事である。
私がオーストラリアで学んだことです。
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