予備知識と基礎知識
最近、海外の人はサブカルチャーを通して日本に興味を持つ人も増えましたね。
アニメで言語知識を得たりする学習者が多いのも、最近の日本語教育現場の特徴であるとも思います。
このような学習者は予備知識があるので、勉強しやすい環境にあると思われるかもしれません。
話し言葉で学習する際の注意点
アニメや漫画では比較的カジュアルで会話的な日本語が使われ、『ら抜き言葉』や『い抜き言葉』など文法的には適当ではないけど、会話では使われる日本語があります。
指摘されないことで、気づかずに間違った文法規則が定着することもあります。
化石化のしつこさは指導者泣かせ
独学の学習者が注意しなくてはいけないのが化石化(Fossilization)です。
化石化はSelinkerが中間言語の1つとして分類したものです。
Selinkerは学習者の母語と学習中の目標言語のどちらにも属さない言語を中間言語と呼びました。
『間違い』への考え方が大きく変化した時代でもあります。
間違いは『避けられるべき不要なもの』という考えから、
『露呈されることによって修正され改善が期待できる機会』だと考えられ始めました。
化石化とは名前から想像できるかもしれませんが、学習者の間違いが修正される機会を逃し、中間言語に取り残されてしまうことです。
指導者は根気よくフィードバックをしたり、学習者は意識的に改善努力をしたりすることで正していくことになるでしょう。
アニメから学ぶタイミング
アニメから言語を学ぶ手段は、ある程度の基礎知識がある学習者にはコミュニケーション能力の向上の観点から有効な方法だと思います。
実際に日本語の絶妙は言い回しなど、状況背景がわかるアニメなどで上手に学んでいる学習者も多くいます。
今はオンラインや学習アプリなど、直接クラスに通う必要のない学習ツールが増えてきています。
指導者がいないからこそ、自分で注意点を知り学習することがさらに大事だと思います。
コメント