外国語学習でぶつかる壁
外国語を勉強していると様々な壁にぶち当たると思います。
特に発音のくせは、母語からくる言語転移なのかどうかで意識の仕方も変わってくると思います。
要因の1つは言語転移
言語転移は新しい言語を学ぶときに、母語や既に習得している言語の発音・文法などのルールを使って言語を処理することです。
無意識なことも多いので、原因を意識することで改善に近づけます。
例えば、
外来語にカタカナを当てはめて発音するのに慣れている日本語話者にとって、カタカナ発音から本来の発音に戻すことは難しいです。
同様にその逆も難しく、カタカナに当てはめられている外来語を元の言語の発音で聞いても理解するのに戸惑うことがあると思います。
言語学習は早いうちがいい?
言語を習得し始めるなら、若ければ若いほうが”くせ”が少ない流暢な言語習得が可能というのはよく聞くかもしれません。
それを臨界期仮説、ある年齢から言語習得能力が下降するという説です。
年齢に関しては、他人と孤立して暮らしていたアメリカの”Genie”の記録から13歳。
文法的な言語習得だと18歳と諸説様々です。
Genieは13歳まで社会と隔離され暮らしていたため、意思疎通ができるほどの言語能力がありませんでした。
臨界期仮説を検証するために、彼女が言語を学習する過程を記した論文が有名ですが、結局彼女の言語能力に向上がみられなかったので13歳が境目だと言われています。
(他にもフランスやインドで似たような実例があります)
音に関する能力は向上に工夫がいる
母語が理由の言語転移は、発音のみならず現れるので理解しやすいかもしれません。
しかし、音に関する言語能力は1歳~幼児期までに発達するといわれています。
母語にない音は聞き分けにくく、聞き分けにくい音を発することは特に工夫がいります。
外国語学習では、壁にぶつかる理由がどこに起因しているのかを理解することも、単純ではありますが、結構見落としがちな秘訣でもあります。
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